乱世の時代。迫りくるシンギュラリティ、縮小するマーケット、パンデミックなどの予測不能な事態・・・社会の変化が加速し、多くの企業が事業転換を迫られ、新たなビジネスモデルを模索しています。
私たち経営者は、先の読みづらい状況の中で正しい決断を下すために、リスクを回避し成長を続けるために、どう考え、どう行動したらいいのでしょうか?
今回ご講演をいただいたのは、「チューキョーグループ」の道の駅に特化した事業を展開する、株式会社RST道の駅の小池宏明氏。「チューキョーグループ」は、印刷広告媒体からデジタル媒体の企画・制作までを行う株式会社チューキョーP&G、医療品の製造・健康食品分野を手掛ける国産薬品工業株式会社、そして道の駅事業の同社と多角的な経営で成長を続けています。
“都市と地方、人と人とをつなぐ”を理念とする「チューキョーグループ」において、株式会社RST道の駅は次の4つの事業を展開しています。
❶地域活性への取り組み:「道-1グランプリ」など影響力の強い情報発信で永続的なブランディングを目指す。(事実、イベント終了後には取材が殺到。グルメを生かした次の街おこしプランが進行中です)
❷地域商社への取り組み:地産地消をテーマとした道の駅の取り扱い商品(野菜や果物、海産物など)を全国へ販売。
❸観光プロモーションへの取り組み:フリーペーパー道の駅の制作・配布、インスタやHP使った観光PRなど
❹地域貢献への取り組み:道の駅運営のコンサルティング(自ら、3つの道の駅の成功モデルを構築)
さらに、11月完成予定の本社ビル1Fには、地方初のバーチャルプロダクションを設置。また、「新たな次世代交流ステーションの創出」をコンセプトに農業施設に遊びをプラスした複合施設の開発を進めています。
「箱もの」に留まりがちな行政と違い、地域に根差した価値を創造し、生活者に還元する取り組み。次々と新しいビジネスモデルを構築し、驚くほどのスピードで実践している同社。そのひらめきのヒントや実践の原動力は何なのでしょうか?
「地域の人からこんな要望があって~」「農家の人に聞いてみたらこんなことがわかって~」・・・講演の中で何度も聞かれた人が主体の印象的なフレーズ。思うに、消費者や関係者の真のニーズを捉える洞察力、必要なリソースを素早く手に入れる柔軟な共創力が、素早い決断と実践の支えとなっているのではないでしょうか。
講演時間も残り10分。ここで小池氏からメンバーに質問が・・・
「企業が生き残るには2つしか道がないと思います。1つは今のビジネスモデルを極めトップ(クラス)を維持すること。もう一つは事業転換に挑み新しいビジネスモデルを創出すること。皆さん、どう思いますか? 」
いつもと違う思わぬ展開にもひるむことなく積極的に意見を交わすメンバーたち。多種多様な業種の経営者が、現在の業界が抱える問題点、自分が描くビジョンを熱く語りました。成功体験が捨てられない・・・価値観や習慣は変わらない・・・変えずに守りたいものもある・・・挑戦するのは怖い・・・など。
漠然としたビジョンが、木俣代表のアドバイスで俄然具体性を帯び、大いに盛り上がる「暁」ならではの場面も。道の駅×ペットショップ、道の駅×学習塾・・・なんだかワクワクしますね。
私たちはこれからどうするべきか、どんなビジネスモデルを創出するべきか・・・本当はわかっているのかもしれません。解のすぐ近くまで来ているのかもしれません。
でも怖い・・・やり方を変えられない・・その気持ちを克服した人だけが、その先にあるブルーオーシャンにたどり着けるのかもしれませんね。