豊田市で「学習塾」と「障碍者の就労支援」を行う株式会社KyoMi。新しい福祉のカタチがメディアでも取り上げられ注目を集めている同社の代表取締役 柏本知成氏に、「働きたくても働けないをゼロに」をテーマに障碍者支援についてご講演をいただきました。
雇用率わずか2.4%という精神障碍・発達障碍の方を中心に、彼らの課題である人間関係の構築にフォーカスしたコミュニケーションの訓練を提供、企業への就労を支援しています。
「会社は社員の自己実現の舞台」と語る柏本氏。学習塾で初めて採用した、重度の自閉症の兄を持つ新入社員が、「いずれは障碍者支援施設で働きながら、兄の面倒を見る人生を」という話を聞いた時、「この子にとっての人生の舞台に、自分の会社はなっているのか?」と自問自答の末、「一緒に新しい福祉を作っていこうか」と―。そんな胸の熱くなるエピソードも語ってくれました。
同社が短期間に成果を上げた裏には、崇高な経営理念だけでなく、それを支える確かな経営戦略がありました。学習塾も障碍者支援も現時点からゴール地点までの進捗管理という面では同じと捉え、教育のノウハウを福祉に生かした独自のノウハウを確立しています。
障碍者支援施設で働く人が誇りをもって働ける、障碍のある人が個性・能力を生かして健常者と同じフィールドで共存し合う。それこそが本当に優しい豊かな社会なのかもしれません。
誇りが持てる職場を目指し、上場も見据える?柏本氏。障碍者に寄り添う優しいオーラを纏いながらも経営者としてのしたたかさ、しなやかさを感じました。