活動情報

株式会社ブレイズ 市川秀幸社長講演会 11月23日

「叶えたい夢はありますか?」と聞かれれば、誰もが「はい」と答えるでしょう。例え漠然とした願望であっても・・・。でも、「本気で?」と念押しされたら、少し腰が引けている自分に気づいてしまうかもしれません。

「社員を守ることが出来ますか?」と聞かれれば、迷わず「YES」と答えるでしょう。日本の経営者なら・・・。でも、「どんなことがあっても?」と念押しされたら、そこまでの覚悟があるかと自分に問い正すことになるかもしれません。

この乱世の時代に夢を追い求めて未来を切り拓くリーダーに必要なものとは何でしょう。社員や仲間たちと強い絆で結ばれた組織をつくるために、経営者に求められるものとは何でしょう。

今回のご講演は、次世代のEVブランド開発カンパニーとして快進撃を続ける株式会社ブレイズの市川秀幸氏。1年ぶりのご講演からは、今求められるリーダー像がくっきりと浮き彫りになりました。

時代のトレンドともいえるEVモビリティ業界の若きリーダーの半生は、そのクールでクリエイティブな商品イメージとはかけ離れたもの。高校を中退し若干18歳で飛び込んだこの世界。知識も経験もなく、あるのは「絶対にあきらめない」との覚悟だけ。わずかな軍資金と岡崎市の小さなクルマ屋からスタートし、わずか20年足らずで業界やメディアから注目される企業へと成長してきました。そのサクセスストーリーの裏には人を魅きつけるユニークな物語がありました。

ご自分の趣味について、『会社の利益を出し続けること』と『自己資本比率を上げ続けること』と語る市川氏。この2つを“趣味”と言い、照れ笑いを浮かべる表情からは、仕事への純粋な情熱と人懐っこい人柄が伺えます。

そしてもう一つの趣味は『社員、同志と光酒を交わすこと』。その背景には若かりし頃の苦い経験があるようです。経営が苦しい中ではじめて採用した社員、「こいつならついてきてくれるはず」と信じた同志。たった一人の仲間を守れず、失ってしまった辛い経験から、思いを常に共有しなければ人はついてこない・・・と知りました。「隣にいる同志を何があっても守る!」「一人を守れない人が大勢の社員を守れるでしょうか。顧客や社会との約束を果たすことができるでしょうか?」。

その思いは企業理念にも反映されています。

「一人ひかる 皆ひかる 何もかもひかる」―(社員一人ひとりが夢を持ち光り輝けば、パートナーやお客様、やがては業界や世の中まで光りだす・・・の意)

今年1月にOPENした東京ショールーム。そのセレモニーのスナップや手作りの動画にあふれる社員の笑顔。まさに一人ひとりが光り輝いています。彼らの発する光の源は何でしょう。彼らと光酒を酌み交わすことで何を共有してきたのでしょうか。

リーダーである市川氏の統率力の正体とは?―それは、社長自らが誰よりも「夢は叶う」と信じていることではないでしょうか。もちろん目標達成のための戦略、理論、理念がある、仕組みがある、情熱もある。しかし、その揺ぎない姿勢が「この人は決して夢をあきらめない」「自分たちを約束の地へ連れて行ってくれる」という社員の信頼を生み出しているのではないでしょうか。

面白いエピソードをひとつ。市川氏はかねてより木村拓哉氏の大ファン。いつか一緒に仕事をしたい、自分の商品を使ってほしいと思っていたそうです。夢を見るのも、ラブコールを送るのもタダとアプローチを続けた結果、ついに念願の共演が実現(バイクですが・・・)。共演が決まった瞬間、ドラマで自社のバイクにまたがる木村氏を見た時の社長、社員、ご家族の喜ぶ姿が目に浮かびます。社長の夢に社員や周辺の人が乗っかり喜びを分かち合う。これが市川社長流の経営術なのかもしれません。

講演後、私の脳裏に浮かんだのは今年3月WBCで世界を制した侍ジャパンの躍動する姿。絶体絶命のピンチでも仲間同士が信頼しあい戦い抜く姿は感動的であり、極度の緊張感の中でも楽しんでいる姿は“市川社長と愉快な仲間たち”の笑顔と重なってみえました。

思うに、これこそが日本企業の持つ強みではないでしょうか?「革新的なテクノロジー×心動かすデザイン」に日本伝統の社員を大切にする経営が生み出す株式会社ブレイズの底力。

最後に・・・目標を達成したら仲間と一緒に花火大会をしたいと語った市川氏。出身地岐阜の夜空に大輪の花火が打ち上げられる日も遠くはないでしょう。

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