活動情報

株式会社オーダースーツSADA 佐田展隆氏講演会 7月16日

もし、あなたの会社が突然、売上の半分を失ったら——。さらに多額の借金を抱え、資金繰りに追われ、従業員の雇用まで危ぶまれる状況に陥ったとしたら、あなたは何を支えに前へ進むでしょうか。

今回の講演では、株式会社オーダースーツSADA 代表取締役社長の佐田展隆氏より、「迷ったら茨の道を行け」をテーマに、自らが経験した壮絶な経営再建の歩みと、逆境を乗り越える経営者としての信念についてご講演いただきました。

オーダースーツSADAは、全国47店舗を展開するフルオーダースーツチェーン店舗数日本一の企業です。Jリーグ10チームをはじめ、阪神タイガースやBリーグなど数多くのプロスポーツチームへ公式スーツを提供するなど、高品質なフルオーダースーツを手頃な価格で提供する独自のビジネスモデルを確立しています。

しかし、その成長は決して順風満帆ではありませんでした。「19,800円で本当にフルオーダースーツが作れるのか」と世間から疑われ、知名度も信用もない中でスタートしました。

佐田氏は「仕事は出足と手数、そしてPDCAを回し続けること」と考え自ら実践。

徹底した現場主義を貫く一方、3年間にわたりプレスリリースを送り続け、地方紙から全国紙、テレビへと露出を広げていきました。また、スーツ姿で富士山登頂やスキージャンプ、東京マラソンに挑戦するなど、常識にとらわれない発想で話題を生み、ブランドの認知度向上につなげていきました(ここで流された「スキージャンプ」の動画には爆笑!)。

一方で、会社の再建には想像を超える苦難が待ち受けていました。経営を引き継いだ当時、会社は実質的に倒産状態。さらに父親との確執、金融機関への対応、仕入先からの支払い催促、従業員への給与遅配など、数々の危機に直面します。それでも、「会社がなくなっても、従業員の雇用だけは守る」という父の言葉をきっかけに親子は和解し、ともに会社の再建へ歩み始めます。

その後も私的再生、リーマンショック、東日本大震災など幾度となく試練が訪れましたが、現場の声に押されて再び社長に復帰し、苦境を乗り越えて現在のSADAを築き上げました。

講演を通じて何度も語られたのは、祖父から受け継いだ「迷ったら茨の道を行け」という言葉でした。困難な道を選ぶことは決して楽ではありません。しかし、あえて厳しい道に挑み続けたからこそ、新たな価値を生み出し、会社を再生させることができたのだといいます。

また、「質と量がトレードオフになったら量を選べ」「高速でPDCAを回し続ければ質は後からついてくる」という実践的な経営哲学も、多くの参加者にとって印象深い学びとなりました。

講演の最後には、SADAが掲げるミッション「オーダースーツの着心地と楽しさで、日本のビジネスシーンを明るく元気にする」、そしてビジョン「日本人のスーツ姿を、世界一、おもてなし感あふれるものにする」が紹介されました。単にスーツを販売するのではなく、人々に自信や喜びを届けるという志が、企業の成長を支えていることが伝わってきました。

本講演を通じて強く感じたのは、経営者にとって最も大切なのは、逆境を避けることではなく、逆境とどう向き合うかという姿勢であるということです。挑戦を恐れず、失敗を糧に行動し続けること。そして、人との信頼や使命感を原動力に困難な道を歩み続けることの大切さを改めて考えさせられる、大変貴重な、そして愉快な?講演となりました。

PAGE TOP